院長ブログ
空気清浄機
私たちの歯科医院には大型の業務用空気清浄機が導入されています。
診療室はその性質上どうしても空気が悪くなりがちです。
1、歯を削る際に霧状に水を放射するので、切削片や口腔内細菌が飛沫となって飛び散る。
2、銀歯や入れ歯の調整の際に研磨屑が飛び散る。
3、樹脂を焼き切る際のガスバーナーは酸素を消費する。
4、不特定多数の人間が出入りする。(有病者も含む)
これらの理由から、開院当初に口腔外吸引装置とともに無理して導入しました。
思いがけない効用として、花粉症、風邪、インフルエンザなどの対策になるという事です。
私も従業員も花粉の時期には診療室のほうが楽だと感じますし、
昔より風邪などにはかかりにくくなっています。
今回の新型インフルエンザも、診療中は感染の確率はかなり低そうです。
空気清浄機に加えて、マスクもしっぱなし、手洗いもしまくりですから。
本当はこわい歯周病
本当にこわい病気です。
新型インフルエンザは、抵抗力の低い小児や有病者などで死に至る病気だという認識が広まりましたが、歯周病も全く同じです。
妊婦に対しては、胎児に成長を阻害したり、陣痛しく心材と同じ成分の毒素があったりして別の意味でも深刻です。
近年、歯周病と全身の病気との関係が徐々に明らかになってきました。
その中には、がんにかかりやすくなるという報告も含まれています。
自覚症状が少なく、隠れて進行する歯周病はサイレントキラー(隠れた殺し屋)の異名にふさわしい恐ろしさを備えているのです。
しかし、正しい対処さえすれば歯周病は予防が出来る病気でもあります。
歯周病に関心を持った方はお近くの歯科医院へちょっと行ってみましょう。
いろいろな話が聞けると思いますよ。
予測できませんでした
歯科診療所、医科よりもサービス競争激化
病院検索サイトを運営する「QLife(キューライフ)」(本社=東京都世田谷区)は8月17日、
患者満足度調査「患者さんの声収集代行キャンペーン」の結果を明らかにした。
歯科診療所が獲得した「評価スコア」が医科診療所よりも約22%高く、同社では
「歯科診療所はドクターが率先して高い接客サービス意識を持たないと、
ライバル医院の水準に勝てないようなし烈な競争状況にある」と分析している。
結果は昨年9月-今年6月に3回実施した1か月間の調査をまとめたもの。
全国の410診療所(医科187、歯科223)を対象にし、延べ9325人の患者から回答があった。
患者は、▽スタッフ応対面▽ドクター応対面▽時間関連面▽施設設備面--の4項目を、
「最高」「大いに満足」「やや満足」「やや不満」「大いに不満」の5段階で評価。
それぞれを30、20、10、-10、-20の評価スコアに換算した。
また、自由記述で診療所に対するコメントも求めた。
調査結果によると、
歯科の評価スコアは平均18.7で、医科の15.3に比べて22%高い水準だった。
医科で評価が最も高いのは「ドクター応対面」の17.6で、これ以降は
「スタッフ応対面」16.9、「施設設備面」14.6、「時間関連面」12.0の順だった。
歯科でも「ドクター応対面」が20.6で最も高く、「スタッフ応対面」19.1、
「施設設備面」17.9、「時間関連面」16.9と続いた。
「時間関連面」で、
歯科の評価スコアが医科を41%上回った点についてキューライフでは、
「歯科の方が患者あたりの時間管理がしやすく、また予約制導入も広がっていることの
表れだろう」と指摘している。
たいへんナ時代になったものです。
歯科医院の数はコンビニの1.7倍とも2倍とも言われています。
都市部の歯科医院過密地帯では、隣接するビル1棟に1軒ずつ歯科医院が入居しています。
今時、サービスの事を考えない歯科医院の院長はほぼ皆無でしょう。
厳しさは医科の比ではありません。
25年以上前に私が歯科医師を目指すかどうかを悩んでいた時には
『医科は厳しいが、歯科はまだまだ・・・』という判断が一般的でした。
フタを開けてみればこんなものです。
厳しいですが前向きに歯科医療に携わっていく所存です。
「歯の健康に関心」9割超
「歯の健康に関心」9割超
8月11日15時6分配信 医療介護CBニュース
東京都が8月10日に公表したアンケート調査の結果で、
9割超の人が歯の健康に「関心がある」ことが分かった。
都では、「高い関心度が歯の健康づくりの取り組みにつながってほしい」としている。
都は「8020(ハチマル・ニイマル)」運動の一環として、歯の健康づくりを推進している。
アンケートは、その達成状況を把握し、今後の都の「歯科保健目標」について検討
するため、6月26日から7月2日にかけて、都政モニター500人を対象にインターネット上
で実施。494人から回答を得た。
それによると、「歯の健康に関心を持っているか」という質問に対し、
「関心がある」と回答したのは72.5%、「どちらかというと関心がある」は24.3%で、
全体の96.8%が「関心がある」と回答した。「関心がない」は0.4%だった。
虫歯や歯周病予防の取り組みについて(複数回答)、虫歯予防で最も多かったのは
「歯科医院で定期健診を受ける」で43.3%。
以下は、「1日1回は十分に時間(10分程度)をかけて歯を磨く」38.7%、
「フッ素(フッ化物)入りの歯磨き剤を使用する」31.4%などだった。
歯周病予防では、「フロスや歯間ブラシを使用する」43.9%、
「歯科医院で定期健診を受ける」38.9%、
「歯科医院で定期的に歯石除去や歯のクリーニングを受ける」32.8%などの順だった。
また、「歯周病と全身の健康について知っていること」で最多だったのは(複数回答)、
「喫煙は歯周病にかかりやすくし、歯周病を悪化させる」で43.1%。
これに「糖尿病だと歯周病にもかかりやすい」32.8%、
「歯周病菌が動脈硬化を促進することがある」20.6%などが続いた。
「知らない」も36.4%あった。
歯や入れ歯、舌などを清潔にする口腔ケアが誤嚥性肺炎を予防することを
知っていたかどうかでは、「知っていた」35.8%、「知らなかった」64.2%だった。
【8020運動】
「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」が合言葉。
1989年に厚生省(当時)と日本歯科医師会が提唱して始まった。
この記事からいえる事としてはこういうことです。
『歯に対する関心はあるけれど行動には結びついていない』
もちろん症状があったら歯科医院を訪れる方は多いと思われますが、
このアンケートで尋ねている「予防」に関しては関心も知識も低い状態といえます。
実際には、ムシ歯も歯周病もやり方次第でほぼ100%予防が出来る疾患なのです。
インフルエンザなどとはややおもむきが違う疾患なのです。
その上どちらも初期には自覚症状がほとんどないので、自己診断が出来ません。
また、命に関わる事もほとんど無いので問題意識もあがりません。
我々歯科医師の立場からお願いしたいのは、3〜4ヶ月ごとの定期健診で
早期発見早期治療、予防処置を受けていただきたいという事です。
歯並びの日
本日は8月8日、8並び=歯並びの日です。
日本人は欧米人に比べて歯並びに対する関心や価値観が低いと言われます。
よく例に出される八重歯の話をご存知でしょうか?
日本ではある種のチャームポイントと認識されていた時期もあり、30年ほど前には
それを売りにしていたアイドルもいたほどです。
これに対して欧米では、「ドラキュラの牙」として忌み嫌われます。
また、きれいな歯並びはステータスシンボルでもあり、八重歯に限らず歯並びが
良くない事は経済的な問題があると見なされます。
近年は少子化傾向な事もあり、矯正するお子さんは増加しているように思いますが、
歯や歯並びへの関心はまだまだ欧米と比べるべくもありません。
教育の場における歯科保健の啓蒙をもっともっと進めてほしいものです。
妊婦さんは安全第一
我々歯科医師は女性の診療に際しては、「妊娠」を頭の片隅に常駐させています。
ご本人とお腹のお子さんと2名の命を預かっている覚悟です。
ですから出来る限り身体に負担の少ない優しい診療を心がける事に全力を尽くします。
先日、診療が済んだ安心からか、気分が悪くなった妊婦さんがおられました。
診療自体は歯石を落とす簡単なものでしたので、何らかの「ショック」では無いようです。
顔面が白くなっており、妊婦特有の貧血の可能性が高そうです。
そのまま診療台を倒して楽な姿勢をとらせ、ゆっくり深呼吸をしてもらいます。
スタッフが手を握りながら声をかけて落ち着かせると、徐々に顔色が明るくなりました。
しばらく休んでいただいてから元気におかえり下さって、こちらもほっとしました。
今回は大事にはなりませんでしたが、急激な容態の変化なども十分考えられる事です。
隣接医学は勉強する機会がありますが、隣接はしていなくても医学の基礎知識は
歯科医師にとっても大切なものです。
医師並みの知識とまでは行かないまでも、常に勉強は必要だと感じました。
まさに夢のよう
歯の完全再生、マウスで成功
食物かめる硬さ−「臓器置換」実現へ・東京理科大など
8月4日6時4分配信 時事通信
食物をかめる硬さで、痛みなどの感覚もあるほぼ完全な歯をマウスで再生させることに、
東京理科大と東北大、東京医科歯科大の研究チームが3日までに世界で初めて成功した。
将来、「人工多能性幹(iPS)細胞」などの幹細胞を歯のもとに変え、
失った歯の跡に移植して再生させられれば、入れ歯不要の生活が実現すると期待される。
この成果は、東京理科大の辻孝教授らが2007年2月に発表した「器官原基法」の応用。
細胞を試験管内で培養し、立体的で機能する臓器の形成を目指す技術で、
臓器置換再生医療の実現に一歩前進した。
すごい事です。
もちろん、実用化にはまだまだ数多くの問題をクリアしなければならないとは思いますが、
それでも画期的な事です。
これが実用化されると、入れ歯を筆頭にブリッジ、インプラントなどの
喪失した歯を補う治療が全く意味をなさなくなります。
また、再生した歯を理想的な位置に誘導する必要性を考えると、
いわゆる「矯正歯科」のウエイトがかなり高まるのではないかと考えます。
まさに夢です。パラダイムシフトが起こるでしょう。
歯科医療の構造そのものが変化するはずです。
ぜひこの目で見てみたいものです。
実状は非常に厳しい
歯科診療報酬10%以上の引き上げを要求
--衆院選に向け保団連
8月3日17時21分配信 医療介護CBニュース
全国保険医団体連合会(保団連)はこのほど、今月末に控えた衆院選で
歯科医療が政策の争点になるよう、歯科診療報酬の10%以上の引き上げや、
患者の窓口負担の軽減などを盛り込んだ要望書を公表した。
週内にも各政党や候補者に提出する予定だ。
要望書では、患者の受診抑制や低い歯科診療報酬により、歯科医療機関の経営が
困難になっていると指摘。その上で、歯科医療崩壊の危機を招く根本原因は
「長期にわたる政府の歯科医療費抑制政策や、社会保障費の2200億円削減など、
小泉構造改革路線の負の遺産『2006年骨太方針』とその具体化としての
歯科診療報酬改定にある」として、歯科医療崩壊の危機を解消し、
保険による安心・安全、良質な医療を実現するよう訴えた。
具体的には、▽社会保障予算の毎年2200億円削減の撤回▽患者の窓口負担の軽減
▽歯科診療報酬の10%以上の引き上げ▽歯科補てつ物の海外委託技工を、
歯科技工士法などに準じて取り扱うこと--の4点を要望。
このうち窓口負担の軽減について、現在の3割負担の軽減と共に、
義務教育終了までの小児と高齢者は無料にすることを求めている。
また歯科診療報酬の増額については、歯科医師や歯科技工士などの技術と労働を
正当に評価することや、金属床の入れ歯や白い被せものなどの保険外治療を
なかなかわかりにくいかもしれません。
保険の診療というのは厚生労働省が範囲や値段を決めています。
歯科医師は保険診療を行う場合にはそのルールに則って診療をしなければなりません。
報酬も決められているので、自分で値上げもディスカウントも出来ません。
この10年ほど「歯科いじめ」の様相で惨憺たるものでした。
歯科医師の5人に1人はワーキングプア(年収300万円以下)となり、
歯科医院の数はコンビニの1.7~2倍の過当競争に世界的不況が重なって、
リッチなイメージはもはやありません。
歯科医療の崩壊危機があちこちで叫ばれていますが、一番困るのは患者さまだということを
もっと全面にしてアピールしていただきたいものです。


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